ハムやソーセージに使われる亜硝酸ナトリウムの発ガン性などについて解説
16rtak42chi
亜硝酸ナトリウムは、発色剤の一つで、ハムやソーセージに使われている添加物のことです。
亜硝酸ナトリウムは、色をつけるものというイメージがありますが、着色ではなく、発色の機能を持っています。
発色剤とは、肉が持っている赤い色を固定させる効果がああるのです。くすんだ色が鮮やかな赤い色となるわけです。ハムらしいその色は、食欲を促進させるようになります。
今回は、そんな亜硝酸ナトリウムについて解説します。
亜硝酸ナトリウムのメリット
まずは、亜硫酸ナトリウムのメリットについてご紹介します。
発色剤の効果
発色剤の効果は、色を食品らしく鮮明に見えるようにする効果があります。
発色とは着色とは異なります。
着色とは、食品にない色を付けることを言います。発色とは、前述のように食品の色を食品らしく見えるようにすることを言います。
ボツリヌス菌の抑制
さらに、目に見えない効果として、肉本来の肉臭さを除去し、食中毒菌であるボツリヌス菌の増殖を抑えます。
元々、亜硫酸ナトリウムは、ハム作り・ソーセージ作りに岩塩を使用する際に発見されました。
岩塩を使うと、美味しそうな色になり(発色機能)、風味が良く食中毒が起こりにくくなることが経験的に分かったのです。(ボツリヌス菌の抑制)。
そこで、近年には食品添加物として亜硫酸ナトリウムが使われています。
発色剤とは?
発色剤とは主に「亜硝酸ナトリウム」「硫酸カリウム」「硫酸ナトリウム」のことを指します。
発色とは、食品に色を固定させて目立たせることです。より鮮明に目立たせることですね。それで発色と言われています。色をつけるわけではありません。お肉をお肉らしい色にすることです。
亜硝酸ナトリウムのデメリット
亜硫酸ナトリウムのデメリットとは、何でしょうか。
大量に飲み込むと有毒か
亜硝酸ナトリウムは強い毒でありますが、ごくごく少量の摂取であれば問題ないレベルの安全値であるとされています。
ADI、つまり生涯毎日摂取しても大丈夫な量は、0.06mg/kg重/日となっています。ハムやソーセージには1kgあたり最大で70mgまでは亜硝酸ナトリウムを使っていいことになっているようです。
2〜3日間、10倍や100倍に当たる数値の量を摂取してもまず大丈夫なレベルの数値を設定しているとのことです。
それでも、危険なレベル量はどれくらいなのか自分自身で判断したほうが良さそうですね。
亜硝酸ナトリウムには発ガン性物質が含まれているの?
亜硫酸ナトリウムには、発ガン性物質であるニトロソ化合物が含まれているとの指摘が一部あります。
しかし、亜硫酸ナトリウムを食品に添加できる量は、国際的な機関が無害と確かめられている量の100分の一と定められています。
さらにこの量よりもずっと少なくなるように、国内の法律で使用基準が低く定められているので、より安全性が高められています。
製造メーカーは法律で定められた量よりも少ない量での使用に努めているとのことです。
硝酸ナトリウムでガンになるか?
硫酸ナトリウムは、通常摂取する程度の量では有害なものではないようです。
ただし、農林水産省のページでも、硫酸ナトリウムから亜硝酸ナトリウムに変化すると発ガン性物質であるニトロソ化合物の生成につながる恐れがあるという一部の意見が掲載されています。
亜硝酸ナトリウムに変化するメカニズムは、はっきりとしていなくて、現在も各国で研究中であると書かれています。
農水省のページ
亜硝酸ナトリウムが発見された経緯
亜硝酸ナトリウムは、いきなり出現したわけではありません。発見された経緯はこうです。昔はハムやソーセージを作る時、岩塩を保存のために使用していました。すると、ハムやソーセージは鮮やかな色となり、食中毒が起こられないことが経験から分かりました。
近年の研究によって、岩塩の中にある硝酸塩がハムの中で亜硝酸塩になり、発色の役割を担っていたことが分かりました。
そこで、食品添加物として亜硝酸ナトリウムが使われるようになったのです。
亜硝酸ナトリウムが入ってる代表的なもの
亜硫酸ナトリウムや硫酸ナトリウムが含まれている代表的な食品を挙げていきます。
ハムやソーセージ
主に生ハムやソーセージに含まれています。
野菜にも硫酸ナトリウムが含まれています
確かに亜硫酸ナトリウムから発ガン性物質が生成されていますが、これは試験管内の実験のみだそうです。
実際、緑黄色野菜にも硫酸ナトリウムが多く含まれていて、これが口の中で亜硫酸ナトリウムに変化しているそうです。
私たちは、野菜などに含まれている硫酸ナトリウムを、ハムなどに含まれた硫酸ナトリウムより、約4倍の量を摂取しています。
しかし、野菜のせいでガンが多発しているわけではないようです。理由は、ビタミンCや一部のアミノ酸が発ガン物質の生成を抑制しているからだと言われています。
ほかにも色々な理由があるようですが、量が少ない食品添加物としての利用であれば、厚労省では安全であると判断されているようです。
まとめ
今回は、亜硫酸ナトリウムの毒性、発ガン性、メリット、デメリット、硫酸ナトリウムに発がん性物質が含まれているのか?などについて考えてみました。