今回は、食品ロスの削減について、なぜやらないといけないのか?どんなことをやらないといけないのか?調べてみました。
食品ロスとは?
そもそも食品ロスとは、まだ食べられる品をロスしてしまうことです。つまり、この場合、食べられるものを廃棄してしまうことを意味します。
食品ロスは、日本だけで年間522万トン。これは令和2年度の推計値です。
「食品ロス量(令和2年度推計値)の公表」について
世界中で飢餓で苦しむ人々に向けた食品の支援量がの1.2倍にあたります。
このうち家庭系の食品ロスが47%で、事業系食品ロスが53%です。
これらのデータは、農林水産省や消費者庁のWebサイトにあります。
農林水産省:食品ロスとは
食品ロス削減につながるプロジェクトに関するデータなどは、消費者庁のWebサイトにあります。
[食品ロス削減]食べもののムダをなくそうプロジェクト
食品ロスの削減を推進する法律がある
食品ロスの削減の推進に関する法律が、令和元年10月1日施行されました。
法律の内容は、食品ロスの削減について、地方自治体がその責務を明らかにして、基本方針の策定および食品のロス削減に関する施策の基本を定めることによって食品ロス削減を推進することを目的とされています。
これによって、それぞれの地方自治体も食品ロス削減に向けて、動き出しているというわけです。
またこの推進について内閣で閣議決定が令和2年3月31日なされています。
世界の食品ロス
世界では、7割以上が家庭系の食品ロスです。一方、日本は、事業系の食品ロスがだいぶ少なくなっています。
世界では、日本以上に食品ロスを出している国々があります。アメリカ、中国、インドなどがそうです。
ただし、それらの国は人口が多く、人口比で見ると、日本は真ん中くらいです。イギリスやドイツと人口比で見ると、同じくらいです。GDPで見ると、GDPが多いことから、ロス量は、だいぶ少ない方になると思います。
UNEP Food Waste Index Report 2021
食品ロスとは何のロス?
食品ロスとは、日本ではスーパーやご家庭で出てくるロス、賞味期限が切れてしまってムダに捨ててしまう食品のことかもしれません。
しかし、海外で国連では、下のように定義されています。
food loss (フード ロス)・・・製造者や供給者間で食品を失うこと
food waste(フード ウェスト)・・・スーパーや外食産業、ご自宅で食品を失うこと
フードロスは小売店などに来る前に、干ばつや水不足、作りすぎなどによって損をしていること。
フードウェストが、私達が使っている小売店や飲食店、ご自宅での無駄使いで食品を捨てたりしていること。
つまり、フードウェストと呼んでいる内容が、日本で食品ロスのことを指すことが多いかもしれません。
もしフードロスとフードウェストの両方の工程を指す場合は、Food Loss and Wasteと呼ぶそうです。
Technical Platform on the Measurement and Reduction of Food Loss and Waste
食品を捨てている量は、家庭が一番多い
日本ではそんなことはありませんが、世界全体では家庭からの食品ロスが最も多く、61%となっています。外食産業が26%、小売業が13%となっています。
これらから分かるように、日本ではなく、世界全体で家庭から発生している問題となっているのです。
食品ロスを一人あたりで換算すると、日本よりも多いのは、フランス、ドイツ、イギリス、ギリシャ、ナイジェリア、ルワンダ、マルタなどとなっています。もちろんこれらのデータがどこまで信頼できるかは分かりません。
とにかく食品ロスの問題は、先進国だけではないことが分かります。
食品ロスを削減するメリット
食品ロスを削減するメリットは、さまざまです。たとえば、食品を製造するにあたって、水資源を豊富に使っています。世界全体の食品のうち、約17%を捨てているので、水資源を捨てているに等しいでしょう。
また、温室効果ガスをムダにしているとも言われています。
食品ロスを削減するには?
食品ロスを削減するために、さまざまな施策が各国で取られています。賞味期限間近でも販売できるため、販売許容の緩和などが日本の小売業でも取られています。
他に賞味期限が迫ってきた食品を販売できるルートの構築もさまざまな行動を取られています。
まとめ
今回は、食品ロスの削減についてどんなことをやっているのか?どんなことが問題になっているのか?まとめてみました。